2018/04/30

4月中旬・下旬メモ①




16日(月)
You Tubeにアップされている「4.14国会前」の映像に私が映っていたらしく、「Yさん発見」というMOTOMI嬢のメールがUEちゃん経由で送られてきた。まあ、普通のジジイが一人、人だかりの中を歩いているだけのことで何の面白味もないが、とりあえず記念として「お気に入り」に保存。

17日(火)
近場のTジョイで『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(監督スティーヴン・スピルバーグ)を鑑賞。
年明けに観た『スリー・ビルボード』、イーストウッドの新作『1517分、パリ行き』、名優ハリー・ディーン・スタントンの遺作となった『ラッキー』など、今年はハリウッドに良作多しという感じだが、監督自身が「この映画はフェイクニュースに対する解毒剤」と語るこの作品もその一つ。
トランプ政権下のマスメディアを鼓舞するために「(新聞社やテレビにやらなければならないことを思い出させるために)いますぐこの映画を作らなければいけない」と、製作決定から僅か9ヶ月でこの見事な作品を完成させたスピルバーグの圧倒的な技量と正当かつ強固な意志に敬服するのみ。(もちろんストーリー的にも、文句なしの面白さ!)

安倍政権下で暮らす私たちにとっても、あるべきメディアの姿、報道とは何かを考える意味で、とても時宜に適った作品と言えるはず。ちなみに原題『The Post』は、この映画の題材となった「マクナマラ文書」の存在を暴き、その後、ニクソン政権を揺るがす大スキャンダル「ウォーターゲート事件」をスクープした新聞社「ワシントン・ポスト」を指す言葉。誰よりもまず、安倍政権の提灯持ちと化している読売や産経(&フジテレビ)の記者たちに観てほしいと思った。

18日(水)
ポレポレ東中野で、『ラッカは静かに虐殺されている』(監督:マシュー・ハイネマン/製作国:アメリカ、2017年)を鑑賞。
5年間での死者が43万人にものぼる戦後史上最悪の人道危機と言われるシリア内戦。その内戦の縮図と呼ばれイスラム国の拠点にもなっていたシリア北部の町ラッカで、SNSを武器にイスラム国とアサド政権に対して決死の抵抗を試みる市民ジャーナリスト集団「RBSS」(Raqqa is Being Slaughtered Silently=ラッカは静かに虐殺されている)の姿を追ったドキュメンタリー。(まさに衝撃的としか言いようのない作品。観ている間、その緊迫感で幾度も体が強張るのを感じた)
ラスト近く、「我々が勝つか皆殺しされるかだ」と語っていたメンバーの一人が、亡くなった(ISに殺された)仲間たちの写真を前に恐怖で震えが止まらなくなったシーンは、今も強く目に焼き付いている。必見の一作!

夜は、池袋「あまてらす」でY君&O君との飲み会。話題は、度し難い安倍政権、財務省事務次官のセクハラ、憲法(法学者のO君は「現行憲法上、どう考えても自衛隊は違憲」と、売出し中の憲法学者・木村草太氏の「自衛隊合憲論」及び「集団的自衛権の違憲論」にダメ出し)、ハリルホジッチ解任(選手に罪はないが、今は未だ日本代表を応援する気になれない)、「宮大工」を体験中の中田英寿(「風のように生きたい」と本人は言うが…)、映画、旅行などなど。2次会は大衆酒場「天狗」。そこでも話は尽きず、あっという間に11時近くになってしまった。

P.S.(「改憲」雑感)
木村草太氏の主張は「憲法13条が9条の例外として自衛隊を根拠づける」というもの(要するに、専守防衛の自衛隊を認める圧倒的多数の国民が、同時に憲法9条に代表される平和主義を守りたいと考えている日本で、「憲法9条を守ることと国民の生命を守ることが矛盾する」という事態を回避するために生みだされた9条解釈だろうか?)。
加えて13条(個人の尊重、生命・自由・幸福追求の権利の尊重)を根拠とする自衛権は、個別的自衛権だけを認め、集団的自衛権は認めない、と主張するが、それに対して政治学者・篠田英朗氏のように「反立憲主義的」と批判する学者さんも多いようで(多分、O君もその一人)……まあ、法解釈に関してはO君のような専門家に任せるとして、現時点で私が疑問に思うのは、そもそも「自衛権」は誰のものかという点。国防、国防というが、憲法で国民主権を謳う以上、「自衛権」は国の自衛権ではなく、国民(人民)の自衛権に法源をもつものであり、まずその指標として「治安出動」を禁じる規定をどこかに加えるべきではないかということ。
また、改憲全般に関して言えば、「9条」のみならず、何故かタブー視され続けている「象徴天皇制」についても国民間で自由に議論する必要があると思うが如何に?(「9条」をやり玉にあげている日本会議に代表される極右の人たちにとっては、改憲を目論むあまり「パンドラの匣を開けてしまった」と嘆くような事態になるかもしれないが)

20日(金)
午前中、2日前に広告営業のJINさんから依頼された「ポスター制作」の企画案を練る。(クライアントは「福島県養豚協会」で、福島の豚肉をPRするのが目的。予算的にはかなり厳しそうな仕事だが、何とか力になる事ができたら……と、迷うことなく引き受けた)
考えはじめてすぐに一つのアイデアが生まれ、「これならシリーズ化もしやすいし、少ない予算をタレントに使う必要もないし、福島(の豚肉)らしい雰囲気も出せると思うけど、いかが?」とJINさんに電話で打診。即「いいですね~」と返事があり、1案はその方向で進めることにした。

 

2018/04/15

最近のお気に入りバンド&4.14国会前


フラワーカンパニーズ……略して「フラカン」と呼ぶらしい。

バンドの結成は1989年。既に30年近く活動しているロック・バンド(メンバー4人全員1969年生まれ)なので“最近の”というのも変だが、あくまで個人的な尺度。私がその名を知ったのは、つい2年ほど前のことだ。

それは“福島の苦悩をとらえた”ドキュメンタリー『大地を受け継ぐ』のエンドロールに流れた曲「日々のあぶく」がきっかけ。
「今まであった出来事が 確かにあった出来事が/あぶくのように毎日少しずつ弾け飛んでゆく/もしも記憶のバケツがいっぱいになってるんなら これから起こる新しい出来事から消して欲しい」という詞が、映画の印象も相俟って胸に沁みた。

以来、その曲とバンド名を心の何処かで気にしていたのだが、最近、「深夜高速」という曲を偶然耳にし“再会”。即、にわかファンになってしまった。

というわけで、その「深夜高速」ほか2曲を。

深夜高速

感情七号線

ビューティフル・ドリーマー



続いて、「4.14国会前 緊急抗議行動(14時-17時)」……

私がその場に着いたのは1340分頃。歩道には既に大勢の人たちが列をなしており、道路脇に立てられた幾つかのスピーカーからは、清志郎の「イマジン」が流れていた。

一人、桜田門方面に向かって歩きながら、どの列に加わろうかと入りやすそうな所を探していたのだが、何処も仲間同士(組合、団体も含め)で集まった感じの中高年の人たちの列ばかり。(自分も中高年の一人ですけど)
シュプレヒコールにも勢いがないし、折角、若者たちの呼びかけに応じて此処に来たのに、これじゃあ意気が上がらないなあ……と思っていたら、視線の先に「安倍はやめろ」「安倍はやめろ」とラップ調で激しく連呼している人だかりを発見。その中心には元SEALDs代表の奥田愛基さんの姿があり、迷わず列に加わった。

その中で1時間ほど一緒にシュプレヒコールを繰り返し、1515分頃、私を含めたひと塊の集団は奥田君たちを先頭に国会議事堂へ向かって前進を開始……約15分後、「前へ、前へ」「前へ、前へ」のコールが繰り返される中、勢いを増した“塊”は警察の阻止線(鉄柵)を押し倒し、一気に車道へ。

それを合図に、歩道で眺めていた人たちも歓声を上げながら車道に飛び出し、あっという間に解放区状態。国会前は数えきれないほどの人で埋まった。

阻止線の決壊を間近で体感した私にとっても、まさに「カ・イ・カ・ン」の瞬間。年甲斐もなく、「やったあ!」と声を上げ、(喜々として)曇天の空に拳を突き上げた。

P.S.
昨日の「国会前」で、最もノリやすかった(&気持ちが良かった)シュプレヒコールは、「奴らを通すな! NO PASARAN!

「奴らを通すな」のスペイン語が「No PASARAN(ノーパサラン)」。第二次世界大戦の前哨戦だったスペイン内戦(19367月~393月)の際、イタリアのムッソリーニやドイツのヒトラーに支援されたフランコ軍と戦った人民戦線政府のスローガンとのこと。

いつかまた機会があれば、彼らと一緒に叫びたい。(叫ばなくても済む世の中なら、それが一番いいんだけれど…)


2018/04/12

グッバイ、ハリルジャパン




日本代表監督の電撃的な解任劇から早4日。

フランス・リールにある自宅の前で日本のテレビ番組の取材に応じたハリルホジッチは、「(自身への)恥だ」「何が起きたか分からない」「ウソ」「でっち上げ」と怒りをあらわにしていたという。

3年間の集大成としてのW杯を約2ヶ月後に控えた段階で、よもやの解任。
「なぜ、このタイミング!? で、後任の監督は西野? なんだよ、それ!?」と、一ファンの私ですら、JFA(日本サッカー協会)の前代未聞の“悪手”に空いた口が塞がらないほど呆れ果てているのだから、当事者のハリルが「納得できない!」と怒り心頭なのは当たり前の話。

解任を決めたJFAの田嶋幸三会長は、その理由と後任について、①マリ戦、ウクライナ戦の後、選手とのコミュニケーションや信頼関係が多少薄れてきたこと&今までの様々なことを総合的に評価して。②(その件に関して)直接、選手からも声を聞いた上での判断。③後任監督に技術委員長の西野朗氏を選んだのは「ハリルホジッチ監督を最後までサポートしてきた」から。④(これが一番の理由らしいが)「1%でも2%でも、W杯で勝つ可能性を追い求めていきたい」という思いによる。

と語っていたが、「日本が目指すべきサッカーは何か?」「W杯で結果を出すために何が必要か」というビジョンのもとに選ばれたはずの監督ハリルホジッチの下での3年間(八百長関与疑惑で退いたアギーレの1年を含めて4年間)を応援し、名将による本大会でのジャイアントキリングを期待してきた多くのファンにとって、到底納得のいくものではない。

確かに、ロシア行きを決めた昨年831日のオーストラリア戦以後、日本代表が後退しているのは疑いようのないことだし、「コミュケーションや信頼関係が薄れてきた」というのも由々しき問題に違いない。しかし、《「午後11時」に慌ててパニックボタンを押してしまうのは、首尾一貫したプランがなく、長期的よりも短期的なゴールに集中している証拠》という識者の言葉通り、本大会直前のこの時期に指揮官の首をすげ替えて、W杯で何を成し遂げたいと思っているのか。そして今後、追い求めてきたビジョンの蓄積もなされないまま日本サッカーは何処へ向かうというのか。

そもそも、ハリル解任の主たる理由に「コミュニケーションや信頼関係が多少薄れてきた」ことを挙げているが(それが解任の理由というのも納得できないが)、監督と選手の間に溝があれば、それを埋めるべきは技術委員長の立場にあった西野氏であるはず。その西野氏が役割も果たせないまま代表監督にスライドすることが正しいことだろうか。

また、「1%でも2%でも、W杯で勝つ可能性を追い求める」というが、Jリーグでも成績不振で2015年以降、現場で指揮をしていないW杯未経験の監督を据えた上、僅か2ヶ月の準備期間で、どうして「勝つ可能性が上がる」と思うことができるのだろう。(W杯・日本戦の放映権を持つテレビ局などは根拠もなく「マイアミの奇跡(の再現)」などと持ち上げているが)

加えて、「表向きの理由は、ハリルホジッチでは選手をまとめられず、本番で結果が出せないと判断したという事になるが、本音のところはハリルホジッチに冷遇されたスター選手と、選手とセットで商品を売りたいスポンサーに忖度した結果(バックに電通の影?)」という事情通からの諦めにも似た冷めた声すら聞こえてくる。(要は金とビジネス。代表人気にすがる人々の焦燥が解任の背景にあったと見るのが自然ということか)

政治もサッカーも、「何を言っても(日本は)変わらない」という諦念から無関心が広がっていくのは同じ。

「ハリルホジッチが目指したサッカーが、どれだけ世界に通用するのだろう」と、その完成形が目撃できる6月を楽しみにしていた私も、ビジョンを放り出して迷走するJFLと日本代表の姿に、落胆を通り越して既にシラケ気味。

W杯が始まれば多少気分も変わるかもしれないが、今はただ「W杯までの1ヶ月、ここの合宿で一気に(ムードを)変えられる」「コロンビア、セネガル、ポーランドを徹底的に分析した。それぞれ違う戦術で戦う」と、意気高く力を込めて語っていた勝負師ハリルホジッチの情熱が懐かしい。

3年間の感謝と敬意を込めて、グッバイ、ハリルジャパン。オヴォワー、ヴァヒド・ハリルホジッチ。


2018/04/10

愉しい展覧会(サヴィニャック展)




先週の土曜(7日)、フランスを代表するポスター作家レイモン・サヴィニャックの国内5美術館を巡回する大規模な展覧会が開催中とのことで、電車で約10分の「練馬区立美術館」へ。(練馬区独立70周年記念『サヴィニャック パリにかけたポスターの魔法』)

20世紀フランスという時代と場所の空気を切り取ってきた写真を通して、今日「屋外広告」とよばれる広告芸術が、道行く人々の心を癒し心躍らせ、時に批判され、街の中でどのような効果を発揮していたかに思いを馳せながら、ポスターというメディアを魔術師のように操ったサヴィニャックの世界をご堪能ください》という美術館の案内コメントに従い、“ユーモアとエスプリが奏でるグラフィックの魔法”をゆっくり1時間かけて味わった。

サヴィニャックのポスターの特徴は、ひと言で言えば“陽気でシンプル”。ポップな色彩が溢れる世界の中で、人や動物がユーモラスにポージングする様を見ているだけで、自然に笑みがこぼれてしまう。

その代表的な作品の一つが、石鹸の上で首を傾げるキュートな牛がアイコンの『牛乳石鹸モンサヴォン』。(1948年作、サヴィニャックが41歳の時のもの。このポスターの大ヒットにより、その日からパリの街は彼の作品で溢れはじめたとのこと)

           http://www.bunkamura.co.jp/data/files/gallery/2017/20170308/mainvisual.jpg

それら代表作を中心に、スケッチや原画、パリに貼られたポスターの景観写真まで、約200点が展示されている中には、当時とても刺激的だった「としまえん 7つのプール」(1989年)など、日本企業から依頼された作品も幾つか……(サントリー、森永など、ユーモラスでありながら強い印象が残るサヴィニャックのポスターは、日本企業からの依頼も多かった)

       サヴィニャック

 

で、本展においての私のお気に入りを4、5点……

                      「エールフランス航空」

          ポスターデザインの巨匠レイモン・サヴィニャック展を開催中、アクタス新宿店へ急げ!

            タイヤのブランド「ダンロップ」

       http://imgcc.naver.jp/kaze/mission/USER/20140426/40/4558760/16/512x339xf07aee9fd19ab234ca6ba600.jpg

       サヴィニャック

              イタリアの酒「チンザノ」

        サヴィニャック

 

   「早く!アスプロ」(鎮痛剤)

           Savignac Aspro 1963

 

「サヴィニャック」の後はノムニャック。高校同期の部活仲間との集まりがあり新宿へ。いつも通り「鼎」からスタートし、2軒目は初めて入る「だいこんの葉菜」。たらふく呑んだ後は「ローレル」で〆のコーヒー……既に、時計の針は夜11時を回っていた。